はじめに&免責事項
2,000万ドルの資金を投資によって140億ドルまで増やした、フィデリティの伝説的なファンドマネージャーであるピーター・リンチ氏はかつてこう言った
「ほとんどの人は、株式投資よりも電子レンジを買うことのほうに、より多くの時間をかけるのである。」
その心は、
「電子レンジを買う時ってみんな仕様書とかスペックとかよく見てから買うけど、株を買う時ってみんな決算書をよく読まないよね。」
だがしかし決算書を読むのにはそれなりの勉強が必要で、そして割と面倒くさい。(あと字が細かいので目も疲れる。)
オマケに決算書を読もうが読ままいが、運が良ければ利益が出てしまうのが株式投資の現実なので、そうすると人はだいたいラクな方向に流れてしまう傾向がある。
(そして大抵はいつか「地雷」にぶちあたって、トンデモないことになる可能性が高い。この文章を読んで「自分はそうじゃない」と思った方は要注意。)
ご挨拶が遅れました。はじめまして、決算書マンと申します。
当ブログはそういった方々が「地雷株」を踏まないようにするために「投資判断にあたって最低限この数字だけはおさえといて下さい!」という決算書から抜粋した数字を紹介するものになります。
そして当ブログは管理人の銘柄発掘&銘柄研究の忘備録としての側面もあるので、主に「外国株」について書いていこうと思っています。
情報ソースはアメリカ市場に上場している企業ならばEDGARで、それ以外の国であれば個別企業のIRページになります。
手作業になるのでヒューマンエラーも起こり得ます。その点はご容赦を。
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モンスタービバレッジ(ティッカー:MNST)
どうもこんにちは。決算書マンです。
エナジードリンクとして日本でも定着しつつある「モンスターエナジー」を作っているアメリカ企業、モンスタービバレッジ(ティッカー:MNST)の決算書を見ていきましょう。
※単位:千ドル
売上高は順調に伸びています。
※単位:千ドル
本業での儲けを示す営業利益も順調に伸びています。
※単位:千ドル
最終的な儲けを示す純利益も順調に伸びています。
※単位:千ドル
売上高・営業利益・純利益の全てが直近5年間で毎年伸びていることから、事業は非常に順調なようです。
短期の資金繰りを示す流動比率ですが、全く問題なさそうです。
1年以内に支払わなければならない負債額よりも手元にある1年以内に換金出来る類のものの方が安定して3倍以上くらいある、ということになっています。
そして負債と純資産のバランスを示す自己資本比率ですが、非常に充実した財務基盤を誇っているようです。
高ければ高いほど良いです。
ROEは純資産に対する純利益の割合で、純資産を使っていかに効率的に純利益を生み出せたかを示す指標です。
ROAは総資産に対する純利益の割合で、総資産を使っていかに効率的に純利益を生み出せたかを示す指標です。
2013~2014年度は出来過ぎ感が強く、それでも2015~2017年度にかけて全体的に利益効率は改善傾向にあります。
というか絶対水準がそもそも高い。
※単位:千ドル
2015年度に激減してますが、その後は問題なさそうなのを見ると一時的なものだった可能性が高い。
※単位:千ドル
実質投資CF=投資CFの金額-投資有価証券の合計売買金額
2016年度はお金使っているけど、他はそうでもない。
※単位:千ドル
実質FCF(フリー・キャッシュ・フロー)=営業CF-実質投資CF
概ねFCFを残せています。
なぜかはよくわかりませんが、2016年度のみトンデモないことになっています。
ただ他の年は設備投資にほとんどお金がかかっていないため、非常に効率的なビジネスであることがわかります。
総合的に見てみると
・直近5年間は毎年増収増益
・財務基盤は非常に健全
・お金の使い方もかなり上手い
・キャッシュフロー的には割と堅実な経営をしている
ということになります。
今後も業績の推移が同じように行くかはよくわからないですが、現状を見てみると控えめに言っても超優良企業です。