3分で読める決算書

「投資はしたい!けど決算書は読めない!」という人のために、決算書の概要を3分くらいで読めるようにまとめたブログです。グラフを使って直感的に理解できるように努めます。個人的な銘柄研究の忘備録も兼ねています。リクエスト募集中。

用語説明

当ブログの基本的な用語を説明しておきます。

わからなくなったらちょくちょく見てもらえればと思います。

たぶん3回くらい見れば慣れると思います。

 

まず、当ブログで説明することは以下の事項になります。

 

(全て直近5年間の数値。企業によっては直近2~3年間の数値となる場合もあり。)

①売上高の推移

②営業利益の推移

③純利益の推移

流動比率の推移

自己資本比率の推移

ROEROAの推移

⑦営業CFの推移

⑧実質投資CFの推移

⑨実質FCFの推移

⑩設備投資比率の推移

 

では用語説明に入ります。

 

 

①売上高

言わずもがなでその企業の事業規模の大きさを示します。

 

②営業利益

その企業が「本業から得た利益」を示します。

売上高から売上原価や販管費や広告宣伝費などを差し引いたものになります。

 

③純利益

その企業の手元に「最終的に残った利益」を示します。

企業は本業からだけでなく、財テクなどの本業以外の部分からも利益を得ている&損失を出している場合があるので、そういったものを全てひっくるめたものです。

健全な企業だと「営業利益 > 純利益」となるのですが、財テクなどで上手く行っている企業は「営業利益 < 純利益」となることがあります。

 

流動比率

「短期の資金繰りを示す指標」で、パーセント表記されます。

計算式は「流動資産÷流動負債」です。

流動資産は「1年以内に現金化出来るもの」で、流動負債は「1年以内に支払う義務があるもの」なので、100%を超えていることが望ましいです。

企業によってはこの流動比率が100%を下回っている(つまり、支払い額より手元の現金額が少ない)場合もありますが、こういった企業の場合は金融機関からの借り入れで賄うことがあります。

 

自己資本比率

ざっくり言うと「財務の健全性を示す指標」で、この数値が高ければ高いほど財務が健全ということになります。こちらもパーセント表記。

計算式は「純資産÷総資産」です。

純資産は「利益剰余金や株主資本など、返済の義務がないお金」で、これに「借金など返済の義務があるお金」である総負債を加えたのが、総資産となります。

つまりは自己資本比率は「総資産のうち、返さなくていいお金が何パーセントを占めているのか」ということを示しているとも言えます。

 

ROEROA

どちらも「企業の利益効率を示す指標」となります。

高ければ高いほどいいです。こちらもパーセント表記。

まずROE自己資本利益率(Return On Equity)

計算式は「純利益÷純資産」で、つまりは「投資家から預かったお金を使っていかに純利益を挙げられたか」を示します。

次にROA総資産利益率(Return On Assets)

計算式は「純利益÷総資産」で、つまりは「会社の全ての資産を使っていかに純利益を挙げられたか」を示します。

巷では「ROEが上昇している企業が良い」と言われていますが、個人的にはそうは思わなくて、「ROEの上昇に伴ってROAも上昇している企業が良い」と思っています。

なぜならばROE自己資本比率を下げれば簡単に上昇しているように見えるからです。

つまり

〇 ROE上昇・ROA上昇(全体的な利益効率は上昇している)

△ ROE上昇・ROA下降(全体的な利益効率はむしろ下降している)

となります。

 

⑦営業CF(キャッシュ・フロー

「本業から得た実際のキャッシュ額」を示します。

というのも純利益はあくまでも「会計ルール上の利益額」であり、支払いサイトのズレから「純利益額=実際に入金があった額」とはならないからです。

なので「純利益はプラス・営業CFはマイナス」という企業は割とあります。主に不動産会社とかに多いです。

「別に支払いサイトのズレの問題ならば、営業CFがマイナスでも純利益がプラスならいいんじゃないの?」という声も聞こえてきそうですが、「倒産や不正会計などによって支払いが滞りなく行われるならば」という条件付きならばそれでいいです。

実際に江守HDという上場企業はそれで痛い目を見ています。

 

⑧実質投資CF(キャッシュ・フロー

そもそも投資CFは「設備投資・企業買収・有価証券投資などで実際に支払ったキャッシュ額」と「設備売却・企業売却・有価証券売却などで実際に入ってきたキャッシュ額」を合算したものになります。

ひらたく言うと「企業が投資に使った額」になります。

そして「実質投資CF」は造語なのですが、計算式は「投資CF-有価証券の売買額」となります。

基本的に投資CFは「①有形資産・無形資産の売買」「②企業の売買」「③有価証券の売買」の3つで構成されており、今回は「③有価証券の売買」の影響を取り除き、純粋にその企業が「実際に設備投資・企業買収に使った額」を確認したいと思ったので、今回の項目を作りました。

 

⑨実質FCF(フリー・キャッシュ・フロー

計算式は「営業CF+実質投資CF」で、「企業の手元に残った自由に使える資金額」を示します。

一般的なFCFは 「営業CF+投資CF」なのですが、 有価証券の売買の影響を取り除いた上で企業の手元に残った自由資金を確認したかったので、今回の項目を作りました。

一般的には企業はこのFCFの中から配当や自社株買いや有価証券の売買を行います。

 

⑩設備投資比率

計算式は「(投資CFにおける)有形資産・無形資産の売買額÷営業CF」です。

つまりは「営業CFのうち、どれだけの割合を設備投資費に回しているのか」を求めるものになります。

 

 

 

基本的にはこの10個の数値を当ブログでは示していきます。

もっと本格的に決算書を読むのであれば、長期固定資産適合率とか在庫回転率とかキャッシュコンバージョンサイクルとか他にも色々と分析することはあるのですが、あくまでもこのブログは「一目見ただけで大まかにわかること」を目的としているので、興味が湧いた方はご自身で調べてみることをおススメします。

ちなみに私は「大まかにわかる範囲でもダメそう」であればそれ以上の分析はしない方針です。

 

そして現在はこの10個の数値を示そうと思っているのですが「トライ&エラー&フィードバック&トライ」(PDCAってやつか?)が私の人生の方針なので、

「これも調べといた方が良いんじゃないか?」

「これは調べてもあんまり意味無さそうだな。」

と思った場合には表示する項目を予告なく追加&削除することがありますのでご了承下さい。