リシュモン(ティッカー:CFR ※スイス市場上場)
どうもこんにちは、決算書マンです。
今回はリシュモン(ティッカー:CFR)を取り上げます。
リシュモンとはスイス市場に上場しているジュエリー・時計・ファッションブランドの会社で、主なブランドは
カルティエ、ジャガー・ルクルト、IWC、モンブラン、ダンヒル
などです。
つまりは超高級ブランド会社です。
では中身を見ていきましょう。
①売上高
※単位:百万ユーロ
多少のアップダウンを繰り返していますが、概ね100億ユーロ(約1兆4,000億円)以上の売上はあるようです。
②営業利益
※単位:百万ユーロ
営業利益はどちらかというと右肩下がり気味です。
③純利益
※単位:百万ユーロ
純利益も傾向としては右肩下がり気味。
あんまり景気はよくないみたいです。
①~③まとめ
※単位:百万ユーロ
売上高自体は安定していますが、営業利益・純利益が下降気味なことからどんどん利益効率が悪くなっていることがわかります。
④流動比率
毎年300%以上あるので短期の資金繰りは全く問題なさそうです。
自己資本比率もまあまあありますが、2018年度に入ってから急激に下がっているのは気になります。
やはり企業としての利益効率が下降気味のようです。
2018年度のROE&ROAは2014年度のそれと比べて2分の1程度にまで下がってしまっています。
⑦営業CF
※単位:百万ユーロ
営業利益・純利益は下がり気味でしたが、営業CFに関しては割と安定している印象を受けます。
少なくとも毎年15億ユーロくらいはある模様。
「営業利益・純利益を削っているのは減価償却費が大きいのではないか?」という疑惑が起こってきます。
⑧実質投資CF
※単位:百万ユーロ
投資CFはデコボコしています。
年度によって企業を買収したりしなかったりでこうなっているものと思われます。
⑨実質FCF
※単位:百万ユーロ
使える自由資金は下降気味ですが、それでも自由資金を残せていることに変わりはないようです。
⑩設備投資比率
概ね25%~40%くらいのようです。
そこまで少なく抑えてはいないようです。
まとめると、
・売上は安定
・直近では利益効率が年々悪くなっている
・財務基盤は割と強固
・営業CFは割と安定している(減価償却費の負担が大きい?)
ということになります。
少なくとも「成長企業」とは言えません。
そして利益効率も悪くなっているのを見ると何がしかの構造的な問題はありそうです。