リバティ・ブロードバンド クラスC(ティッカー:LBRDK)
どうもこんにちは。決算書マンです。
以前に「ジョージ・ソロスのポートフォリオ」で見たリバティ・ブロードバンド クラスC(ティッカー:LBRDK)を取り上げたいと思います。
ちなみにリバティ・ブロードバンドは「アメリカのケーブル王」ことジョン・マローンが率いるケーブルサービス持株会社です。
では見ていきましょう。
★売上高
※単位:百万ドル
すごくわかりやすく売り上げが落ち込んでいます。
★営業利益
※単位:百万ドル
営業利益もガッタガタです。
★純利益
※単位:百万ドル
しかし純利益は急激に伸びています。
なんだかこの時点でもうよくわからない。
★売上高&営業利益&純利益
※単位:百万ドル
もはや意味不明。
どうやらソロスはファンダメンタルズ(決算情報)をアテにして投資をしている訳ではなさそうです。
★在庫回転日数
★売上高&在庫回転日数
在庫を持たないビジネスモデルなので今回は省略します。
★流動比率
流動比率はアップダウンを繰り返していますが、概して高めです。
業績には一貫性がなく意味不明ですが、財務基盤は一貫して強固なようです。
見ていると徐々に改善していることがわかります。
ただこれは純利益の急激な増加に依る部分が大きいと思います。
★営業CF
※単位:百万ドル
営業CFがマイナスなので割とヤバめな印象。
この企業の損益計算書関連書類はやっぱり意味不明。
ファンダメンタルズを重視していたら買おうとは到底思えない。
★実質投資CF(設備投資の売買+子会社の売買)
※単位:百万ドル
なんだか見ても無意味なような・・・。
★実質FCF
※単位:百万ドル
当たり前ですが自由資金はありません。
★設備投資比率
設備投資費は意外とかかっていないようです。
本当に意外な数値です。
★株価とEV版株価
※単位:ドル
※EV版株価=株価+(一株あたり有利子負債ー一株あたり現金同等物)
株価とEV版株価の乖離はほとんどないようです。
自己資本比率が高めだから当たり前か。
★PER
※単位:倍
※PER=株価÷一株あたり予想純利益(EPS)
PERはトンデモなく高いです。
ソロスを前にして「ファンダメンタルズ」という言葉は無意味なようです。
★株価利回り
※単位:%
※株価利回り=1÷PER
理論値利回りはかなり低く、これを指標にするのであればこの企業に投資するよりもアメリカの10年国債に投資しといた方が元本はほぼ保証な上に利回りは高いです。
まとめると、
・業績はぐちゃぐちゃしている
・財務基盤は強固
・理論利回りはアメリカ国債に負けている
・明らかにファンダメンタルズ以外のところに着目してこの企業に投資している
ということになります。
びっくりするほど参考にならない決算書でした。
唯一の救いは「財務基盤が強固なのでそう簡単には潰れそうもない」ということでしょうか。
改めて「ソロスのグローバル・マクロの投資スタイルはいまだに続いている可能性が高い」ということは確認出来たのでそれだけでも良しとしましょう。
ケーブルサービスって政治的にそんなに恩恵を受けるのか?