マネックスグループ(銘柄コード:8698)の決算書
どうもこんにちは。決算書マンです。
昨年死に体だったコインチェック社を買収して話題になったマネックスグループ(銘柄コード:8698)を取り上げたいと思います。
それでは見てみましょう。
★売上高
※単位:百万円
なんやらガタガタしています。
★営業利益
※単位:百万円
2018年には復活していますが、それまでの推移がボロボロです。
大丈夫か?
★純利益
※単位:百万円
純利益も営業利益と同じような推移をたどっています。
★売上高&営業利益&純利益
※単位:百万円
全体的になんともビミョウな業績です。
こんなんでよく買収する気になったな、と思います。
★在庫回転日数
★売上高&在庫回転日数
★流動比率
在庫なし&金融機関なので流動資産・流動負債の記載がないので3項目は省略します。
自己資本比率は低いです。
これは金融機関なのである程度仕方がない。
純利益に準ずる形になっていますが、なんともビミョウ。
★営業CF
※単位:百万円
ちょっと問題ありな営業CFです。
予想以上にボロボロ。
★実質投資CF(設備投資の売買+子会社の売買)
※単位:百万円
設備投資費は毎年それなりにかかっているようです。
★実質FCF
※単位:百万円
そして全然自由資金が残っていない。
投資有価証券を売って現金化するか、財務CFでの資金調達で色々とまかなわないと会社が回っていかない状態。
★設備投資比率
全然参考にならない数値が並びます。
ほとんどの年で営業CFがマイナスなので仕方ないか。
★予想純利益
※単位:百万円
※20年~20年の営業利益平均成長率:%
そして「予想が不可能なので出しません」とのことで会社予想は出していないので、コンセンサス予想で代用します。
コンセンサス予想は減益予想です。大丈夫か。
★予想純利益に基づくPER
※「株価=385円」で計算
※「来期予想」は来期で純利益の成長がストップして、その後は横ばいで変化しない場合を仮定
※「利益を出し続けている限りは銀行や投資家はお金を貸し続けてくれる」という仮定のもと、借入金の返済義務分は株価のバリュエーションに組み込まないこととする
減益したとしてもまあまあのバリュエーションです。
少なくとも安くはない。
★成長率を加味した理論利回り
※理論利回り(%)=1÷PER
年率4%くらいのリターンが現実的なようです。
まとめると、
・業績は割と厳しい状態
・営業CFを全然稼げていない
・本来ならば企業買収出来るような体力は無いハズ
・年率4%くらいのリターンが現実的
ということになります。
ちょっと色々と問題ありな決算内容でした。
とりあえずこの会社に投資するよりももっと良い投資先があるのではと思います。
そしてコインチェック社を買収したは良いけど、共倒れしないかけっこう心配です。