みずほフィナンシャルグループ(銘柄コード:8411)の決算書
どうもこんにちは。決算書マンです。
今回はみずほフィナンシャルグループ(銘柄コード:8411)を取り上げたいと思います。
出来高でも売買代金でも毎日のように上位に食い込んでくる超メジャーな企業ですが、実態はどうなっているのでしょうか?
それでは見てみましょう。
★売上高
※単位:百万円
売上高は徐々にですが毎年伸びているようです。
★営業利益
※単位:百万円
対して営業利益は伸び悩んでいる、というかどちらかというと減少傾向にあるようです。
★純利益
※単位:百万円
純利益もまた然り。
黒字ではあるけど、目下あまり上手く行っていない?
★売上高&営業利益&純利益
※単位:百万円
売上高こそ伸びていますが、利益は減少していっています。
何がそんなに変わったんだ?
★在庫回転日数
★売上高&在庫回転日数
★流動比率
金融機関なので在庫と流動比率は省略します。
というか記載がないです。
金融機関なので仕方がない数値になっています。
ちなみに金融機関の負債の大半が「口座保有者の預金」です。
利益効率は年々落ちています。
利益が減少しているから当たり前と言っちゃ当たり前です。
★営業CF
※単位:百万円
営業CFは純利益よりも圧倒的に多いですが、その額もまた減少傾向に見えます。
★実質投資CF(設備投資の売買+子会社の売買)
※単位:百万円
投資に使うお金は営業CFと比べると相当少ないようです。
経営は超堅実そうです。
★実質FCF
※単位:百万円
自由資金も減少傾向ですが、それでも現状で2兆円以上あります。
★設備投資比率
事業維持のための設備投資費は全然かかっていないようです。
ビジネスは非常に効率的。
★予想純利益
※単位:百万円
※2014年~2018年の営業利益平均成長率:-5.65%
来期の会社予想は「減益」だそうです。
まだ利益の減少傾向に歯止めがかからないみたいです。
★予想純利益に基づくPER
※「株価=174.50円」で計算
※「来期予想」は来期で純利益の成長がストップして、その後は横ばいで変化しない場合を仮定
※「成長率が3年間継続」は今後3年間は純利益が成長するが、その後は成長がストップして横ばいで変化しない場合を仮定
※「成長率が5年間継続」は今後5年間は純利益が成長するが、その後は成長がストップして横ばいで変化しない場合を仮定
※「利益を出し続けている限りは銀行や投資家はお金を貸し続けてくれる」という仮定のもと、借入金の返済義務分は株価のバリュエーションに組み込まないこととする
このままの利益減少傾向が続くとしてもバリュエーションはそれなりに安いです。
★成長率を加味した理論利回り
※理論利回り(%)=1÷PER
現状では年率10~12%くらいのリターンを期待するのが現実的かもしれません。
あとは利益の減少傾向がどこで歯止めがかかるかです。
まとめると、
・事業規模はいまだに拡大中
・しかし利益は減少傾向にある
・営業CFは純利益よりも圧倒的に多く、設備投資費も全然かからない堅実で効率的なビジネスをしている
・年率10~12%くらいのリターンを期待するのが現実的
ということになります。
この企業への投資を考える上でのポイントは、繰り返しになりますが「利益の減少傾向がどこで歯止めがかかるか?」です。
もし利益が安定してくれればそれなりのリターンが得られる計算になります。
ですがこの業績はいわゆる「アベノミクスによる好景気時」のものになるので、気になる方はリーマンショックなどの「不景気時」の業績を調べた上で投資の検討をした方がいいと思います。