3分で読める決算書

「投資はしたい!けど決算書は読めない!」という人のために、決算書の概要を3分くらいで読めるようにまとめたブログです。グラフを使って直感的に理解できるように努めます。個人的な銘柄研究の忘備録も兼ねています。リクエスト募集中。

シャープ(銘柄コード:6753)の決算書

どうもこんにちは。決算書マンです。

シャープ(銘柄コード:6753)を取り上げたいと思います。

 

それでは見てみましょう。

 

 

★売上高

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※単位:百万円

 

 売上高はどちらかというと減少傾向です。

 

 

★営業利益

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※単位:百万円

 

営業利益はアップダウンを繰り返していますが、直近2年間は回復傾向が見えます。 

 

 

★純利益

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※単位:百万円

純利益もアップダウンしています。 

 

 

★売上高&営業利益&純利益

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※単位:百万円

 

業績は売上以外は2016年を底として回復しているように見えます。

 

 

 

★在庫回転日数

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※単位:日

 

在庫回転日数はあまり変わらず。

 

 

★売上高&在庫回転日数

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※左軸:売上高(百万円) 右軸:在庫回転日数(日)

 

これといった変化は見られません。 

 

 

流動比率 

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手元流動性は2016年までは危ない水準でしたがそれ以降はギリギリOKな水準になっています。

 

 

 

自己資本比率 

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そして自己資本比率はかなり低めです。

というか2016年はいわゆる「債務超過」の状態に陥っていたようです。

よくぞ復活したな、という感じです。 

 

 

 

ROEROA

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 見てもあまり意味がないです。


 

 

★営業CF 

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※単位:百万円

 

純利益はボロボロでしたが、営業CFはある程度稼げていたようです。

ただやはり2016年は相当にヤバかったようです。 

 

 

 

★実質投資CF(設備投資の売買+子会社の売買)

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※単位:百万円

 

2017年に営業CFが回復するやいなやで投資を増やしています。

けっこう機動的に投資をしているようです。

 

 

★設備投資比率

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全く一貫性がない数値が並びます。

営業CFの数値が年度によってバラバラなので仕方がないですが、事業効率が良いのか悪いのかよくわかりません。

 

 

★株価の推移

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※単位:円
※年度末決算発表時の株価を記載

  

株価はジェットコースターな感じになっています。 

富士急にこんな形のジェットコースターがあったような気がします。 

 

 

 

★純利益の推移+来期予想

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※単位:百万円

※来期予想は会社予想の数値

  

 そして来期は増益予想です。

 

 

 

★PERの推移

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※来期予想のPERは、株価=1,220円で計算

※年度末決算発表時のPERを記載

 

年度によってバラツキがあり過ぎて平均は意味を成していない気がします。 

 

 

 

★株価とPERの推移

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※左軸:株価 右軸:PER

※両方とも年度末決算時のものを記載

 

純利益で行けば来期は増益予想なのに、株価は2018年の決算時点からかなり下がっています。 

 

 

★EV/EBITDA倍率の推移

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※来期予想のEV/EBITDA倍率は、株価=1,220円で計算

※年度末決算発表時のEV/EBITDA倍率を記載

※EV(企業価値)=時価総額+有利子負債ー現金同等物

※EBITDA(減価償却前営業利益)=営業利益+減価償却

※一般的なEV/EBITDA倍率の適正水準は「8~10倍」(それ以下だと割安、それ以上だと割高と見做される)

※EV/EBITDA倍率を使う目的は「国や業態によって税率や減価償却費の水準が違う企業を比較するため」で、EBITDAは実際の利益を示したものではないですが、「いろんな要素を平準化して比較できる」という点では割と役に立ちます。

 

EV/EBITDA倍率はPERよりもまだマシですが、いずれにせよバラツキが大きくバリュエーションは何とも言えない感じです。

 

 

★株価とEV/EBITDA倍率の推移

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※左軸:株価 右軸:EV/EBITDA倍率
※両方とも年度末決算時のものを記載 

 

なんとも言えない感じです。 

 

 

★営業利益 予想値と実績値の比較

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※単位:百万円

※予想値は第二四半期時点での数値

 

そして会社予想はあまり信用出来そうにないです。

2017年は予想を大幅に上回る実績値を叩き出してきましたが、一方で2015年はヒドいことになっています。

どちらかと言うと直近の決算の方を信じたくなるのですが、過去が過去だけにこちらも何とも言えないです。

 

 

★純利益 予想値と実績値の比較

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※単位:百万円
※予想値は第二四半期時点での数値

 

純利益に関しては会社予想をアテにしない方が良さそうに思います。

ちょっと乖離し過ぎている気がします。

 

 

まとめると、

 

・売上高は減少傾向

・利益は回復傾向

・財務基盤は弱い

・2016年がヤマ場だったが、いちおう乗り越えている

・現在のバリュエーションは何とも言えない

・会社予想はあまり信用出来ない

 

ということになります。

 

現在のバリュエーションは何とも言えないので今後数年間は見守っていく必要がありそうですが、そもそも不安定な産業なので他にもっと良い投資先があるのではないかと思います。