3分で読める決算書

「投資はしたい!けど決算書は読めない!」という人のために、決算書の概要を3分くらいで読めるようにまとめたブログです。グラフを使って直感的に理解できるように努めます。個人的な銘柄研究の忘備録も兼ねています。リクエスト募集中。

コロプラ(銘柄コード:3668)の決算書

どうもこんにちは。決算書マンです。

コロプラ(銘柄コード:3668)を取り上げたいと思います。

 

それでは見てみましょう。

 

 

★売上高 

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※単位:百万円

 

売上高は2016年をピークとして減少していっています。

 

  

★営業利益 

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※単位:百万円

 

営業利益もまた然り。

こちらの方が下落率が大きいです。

 

 

★純利益 

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※単位:百万円

 

純利益もまた然り。

 

 

★売上高&営業利益&純利益 

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※単位:百万円

 

あからさまに業績が下降していっています。

ソシャゲ会社にありがちなパターン。

 

 

★在庫回転日数 

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※単位:日

 

問題なさそうですが、むしろ在庫があったのかと驚くレベル。

 

 

★売上高&在庫回転日数 

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※左軸:売上高(百万円) 右軸:在庫回転日数(日)

 

とりあえず商売は前ほど上手く行っていないようです。

 

  

流動比率

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ただし手元流動性はめちゃくちゃにあります。

備えは充分すぎるほど。


 

自己資本比率 

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自己資本比率もめちゃくちゃに高いです。

財務基盤は超強固。


 

ROEROA

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利益効率も年々下がっていっています。

2014年には信じられないほど高かったROEとROAが2018年には雀の涙ほどになっています。


 

★営業CF  

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※単位:百万円

 

営業CFは稼げていますが、やはり身入りは少なくなってきているようです。

 

 

★実質投資CF(設備投資の売買+子会社の売買)

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※単位:百万円

 

投資には全然お金を使っていません。

経営は超堅実。

けどその投資しなかった分が今となっては次なる成長ドライバーを見つけられない要因になっている気もします。

 

 

★設備投資比率

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事業効率はさすがにめちゃくちゃ良いです。

 


 

★株価の推移 

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※単位:円
※年度末決算発表時の株価を記載

 

株価は2014年からダダ下がっています。

 

 

★純利益の推移+来期予想 

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※単位:百万円

※来期予想はコンセンサス予想の数値

 

来期も更なる減益予想です。

業績の悪化に歯止めがかかっていないようです。

 

 

★PERの推移 

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※来期予想のPERは、株価=711円で計算

※年度末決算発表時のPERを記載

 

PERはだいぶバラついています。

いちおう平均と来期予想を比べると、現在のバリュエーションは割高なようです。

 

 

 

★株価とPERの推移 

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※左軸:株価 右軸:PER

※両方とも年度末決算時のものを記載

 

上下するPERと一貫して下がり続ける株価。

少なくとも2015年~2016年にかけてはバリュートラップが発生しているようです。

 

 

★EV/EBITDA倍率の推移 

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※来期予想のEV/EBITDA倍率は、株価=711円で計算

※年度末決算発表時のEV/EBITDA倍率を記載

※EV(企業価値)=時価総額+有利子負債ー現金同等物

※EBITDA(減価償却前営業利益)=営業利益+減価償却

※一般的なEV/EBITDA倍率の適正水準は「8~10倍」(それ以下だと割安、それ以上だと割高と見做される)

※EV/EBITDA倍率を使う目的は「国や業態によって税率や減価償却費の水準が違う企業を比較するため」で、EBITDAは実際の利益を示したものではないですが、「いろんな要素を平準化して比較できる」という点では割と役に立ちます。

 

EV/EBITDA倍率もバラついていますが、PEEほどではない印象です。

ちなみに2015年~2018年の平均EV/EBITDA倍率は5.73倍なので、それと来期予想とを比較するとあまり割安感はありません。

 

 

★株価とEV/EBITDA倍率の推移 

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※左軸:株価 右軸:EV/EBITDA倍率
※両方とも年度末決算時のものを記載 

 

ほぼ常にバリュートラップが発生しているような感じになっています。

売りでも買いでもより一層手を出したくない。

 

 

★営業利益 予想値と実績値の比較 

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※単位:百万円

※予想値は第二四半期時点での数値

 

2019年度の会社予想は「算出困難なため、出しません」となっていますが、これまでは普通に会社予想を出していたようです。

まあまあ信用出来る感じです。

 

 

★純利益 予想値と実績値の比較 

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※単位:百万円
※予想値は第二四半期時点での数値

 

純利益もまた然りです。

 

 

まとめると、

 

・2016年度をピークとして業績の悪化に歯止めがかかっていない

・財務基盤は超強固

・経営は超堅実

・事業効率はめちゃくちゃに良い

・現在のバリュエーションは少なくとも割安ではない気がする

・過去にバリュートラップが多数発生している

・会社予想はまあまあ信用できる

 

ということになります。

 

この会社を見ていると、ソシャゲ会社は「投資によっていかに成長を維持出来るか」が会社の浮沈の肝となるような感じがします。

要はソシャゲ会社は雨後のタケノコのように次から次に出てくるので、それを既存のヒットタイトルが売れているうちにいかに取り込めるかに注力した方がいいんじゃないかと思います。

別名「日本電産方式」とも言います。