アンジェス(銘柄コード:4563)の決算書
どうもこんにちは。決算書マンです。
今日はアンジェス(銘柄コード:4563)を取り上げたいと思います。
最近バイオ銘柄を取り上げる頻度が多い気がします。そして割とどれもハチャメチャな決算内容でゲンナリしています。
それでは見てみましょう。
★売上高
※単位:千円
売上高はアップダウンを繰り返しています。
バイオ銘柄だけど急成長はしていない。
★営業利益
※単位:千円
営業利益、というか営業損失は拡大傾向に見えます。
いちおう2017年には多少盛り返していますが。
★純利益
※単位:千円
純利益もまた然り。
営業CFで取り返せているのか?
★売上高&営業利益&純利益
※単位:千円
年度を追うごとに傷口がどんどん拡がっているように見えます。
大丈夫か?
★在庫回転日数
※単位:日
見るもおぞましい在庫回転日数です。 そして2017年には数値がハネ上がっています。
4~8年くらいかけないと在庫が一巡しないようです。
ここまで来ると、もう見る意味がない気もします。
★売上高&在庫回転日数
※左軸:売上高(千円) 右軸:在庫回転日数(日)
売上の減少+在庫回転日数の遅延という負のダブルパンチ。
★流動比率
手元流動性は充分過ぎるほどあるようです。
自己資本比率もかなり高いです。
業績がボロボロでも財務基盤が強固だからやっていけるのでしょう。
当然の結果になっています。
★営業CF
※単位:千円
営業CFに一縷の望みをかけていましたが、無駄でした。
普通の事業会社なら潰れています。
この会社は新株予約権を発行しまくって資金調達をしているので、なんとかやっていける感じのようです。
★実質投資CF(設備投資の売買+子会社の売買)
※単位:千円
もはや見ても意味がない。
★実質FCF
※単位:千円
当然のごとく自由資金などありません。
★設備投資比率
営業CFがマイナスなのでこの表に意味はありません。
★予想純利益
※単位:千円
※2013年~2017年の営業利益平均成長率:-24.63%
このままのペースで損失が拡大していくと、トンデモないことになるようです。
★予想純利益に基づくPER
※「株価=513円」で計算
※「来期予想」は来期で純利益の成長がストップして、その後は横ばいで変化しない場合を仮定
※「成長率が3年間継続」は今後3年間は純利益が成長するが、その後は成長がストップして横ばいで変化しない場合を仮定
※「成長率が5年間継続」は今後5年間は純利益が成長するが、その後は成長がストップして横ばいで変化しない場合を仮定
※借入金の返済義務分は株価のバリュエーションに組み込まないこととする
見ても意味はありませんが、いちおう。
★成長率を加味した理論利回り
※理論利回り(%)=1÷PER
長く保有すればするほど損をする、という計算になりました。
まとめると、
・目下損失拡大中
・在庫回転日数は意味不明な数値を叩き出している(悪い意味で)
・営業CFもマイナスで、普通の事業会社なら潰れている
・強固な財務基盤(というか資金調達能力)で会社が成り立っている
ということになります。
この企業に関しては理性的なバリュエーション評価はもはや意味をなさないような気もします。
そういう意味では博打として買うならば良いかもです。(私は絶対に買いませんが。)