トヨタ自動車(銘柄コード:7203)
どうもこんにちは。決算書マンです。
今年から(と言ってもこのブログを始めてから1ヶ月も経ってない)日本株の分析もやってみようと思います。
というのも何だかんだで私は日本に住んでいるので、投資対象で実感があるものの多くは日本株だからです。(ただ単純接触効果によって「実感がある」と思い込んでいる可能性は大いにある。)
っていうかアメリカ企業を調べていて、「この企業の業績はスゴい!けど数字だけしかわからない!」ということであんまり実感がないのをずっと調べるのも困りものだなと思ったのも大きいです。
とりあえず第一回目なので日本株の本家本丸であるトヨタ自動車(銘柄コード:7203)を取り上げたいと思います。
意外と決算書をマトモに見たことがない人もいるのではと思います。
ちなみにトヨタはアメリカ市場にも「ティッカー:TM」で上場しています。
では見ていきましょう。
売上高
※単位:百万円
2017年に一瞬ヘコみましたが、概ね順調に売り上げを伸ばしているようです。
その額29兆円。
営業利益
※単位:百万円
売上高は伸びていっていましたが、営業利益は横ばい感が強いです。
純利益
※単位:百万円
純利益はなんとなく伸びていっている感じです。
売上高&営業利益&純利益
※単位:百万円
売上は伸びているけれども、利益はイマイチついてきていない感があります。
在庫回転日数
※単位:日
在庫の回転は毎年ビミョウに遅くなっているようです。
売上高&在庫回転日数
※左軸:売上高(百万円) 右軸:在庫回転日数(日)
売上の伸びにしたがって在庫の回転日数も遅くなっていっています。
「商売が上手くいっていない」とは言えませんが「万事順調」とも言えない感じです。
意外とギリギリの水準を保っているようです。
とは言っても銀行や投資家がいくらでもお金を貸してくれそうですが。
いちおう年々上昇はしているようですが、自己資本比率は割と低めです。
ROEおよびROAは横ばいみたいです。
そして自己資本比率の割には大して高くない。
営業CF
※単位:百万円
経営はかなり堅実なようです。
営業CFが純利益を毎年1兆円以上上回っています。
実質投資CF(設備投資の売買+子会社の売買)
※単位:百万円
設備投資と企業買収にはそれなりにお金を使っている模様。
実質FCF
※単位:百万円
自由資金は大量にあるようです。
AA株を発行した意味がわからない。目論見書を読んでもやっぱりわからない。
おまけに自社株買いしてるし。
設備投資比率
うーん、営業CFのけっこうな割合を設備投資費として使わなければならないようです。
効率は普通にしか見えない。
まとめると、
・売上は成長傾向
・利益および利益効率は横ばい(そしてそんなに高くない)
・割と借金が多い
・設備投資費はけっこうかかる
・やっぱりなんでAA株を発行した?
ということになります。
日本を代表する規模感の会社ではありますが、図体が大きいからか利益効率やその他の指標はいたって普通でした。
ただしPERは現状かなり低いのも事実です。割安かどうかはビミョウなところ。
景気が平常時には安定したCFを生み出してくれそうですが、景気後退時にどうなってくるのか見ものです。
ちなみにライバルはドイツのフォルクス・ワーゲンなのですが、それも今度調べてみたいと思っています。
あとグリーンライトキャピタルのForm13を調べていたらGMのことが載っており、それも気になったので車の会社の記事は今後増えていくんじゃないかと思います。