3分で読める決算書

「投資はしたい!けど決算書は読めない!」という人のために、決算書の概要を3分くらいで読めるようにまとめたブログです。グラフを使って直感的に理解できるように努めます。個人的な銘柄研究の忘備録も兼ねています。リクエスト募集中。

クボテック(銘柄コード:7709)の決算書

どうもこんにちは。決算書マンです。

クボテック(銘柄コード:7709)を取り上げたいと思います。 

それでは見てみましょう。

 

 

★売上高

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※単位:千円

 

売上高はなんとなく横ばい。 

 

 

★営業利益

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※単位:千円

 

営業利益はデッコボコ。

 

 

★純利益

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※単位:千円

純利益もデッコボコです。

 

 

★売上高&営業利益&純利益

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※単位:千円

 

売上は一定額以上は挙げていますが、利益は年度によって妙にバラツキがあるようです。

安定とはほど遠い業績の推移。

 

 

★在庫回転日数

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※単位:日

 

在庫回転日数は早くなっているようです。

 

 

★売上高&在庫回転日数

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※左軸:売上高(千円) 右軸:在庫回転日数(日)

 

2014年の売上&在庫回転日数と2018年のそれを比較すると商売自体は上手く行っているように見えます。

ただ利益がイマイチ。 

 

 

流動比率 

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手元流動性は普通、というかギリギリです。



 

自己資本比率 

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自己資本比率も少なめ。

財務基盤は弱めなようです。 

 

 

 

ROEROA

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利益に従い全く安定していないようです。

なんじゃこりゃ。
 

 

 

★営業CF 

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※単位:千円

 

純利益と営業CFの額に著しい落差があるようです。

2015年なんかは顕著なのですが、むしろこれは不安になるレベル。 

 

 

★実質投資CF(設備投資の売買+子会社の売買)

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※単位:千円

 

2014年と2015年を除いてガンガン投資にお金を使っているようです。

 

 

★実質FCF

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※単位:千円

 

まあこんなもんです。

とりあえず一貫性や安定性という言葉にはひたすらに無縁な会社のようです。

 

 

★設備投資比率

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2015年は除くとして、設備投資にお金がかかり過ぎていることがよーくわかります。

大丈夫か? 

 

 

 

★株価の推移

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※単位:円
※年度末決算発表時の株価を記載

 

2015年はおそらく純利益のジャンプアップに反応したのでしょう。

 

 

 

 

★純利益の推移+来期予想

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※単位:千円

※来期予想は会社予想の数値

 

来期予想は減益予想、というか再び赤字転落予想です。

気のせいかもしれないですが、純利益がジャンプした翌年は純利益が急降下しています。 

 

 

★PERの推移

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※来期予想のPERは、株価=382円で計算

※年度末決算発表時のPERを記載

 

何も全く参考になりません。

 

 

 

 

★株価とPERの推移

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※左軸:株価 右軸:PER

※両方とも年度末決算時のものを記載

 

見ても意味がなさそうです。

 

 

★EV/EBITDA倍率の推移

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※来期予想のEV/EBITDA倍率は、株価=382円で計算

※年度末決算発表時のEV/EBITDA倍率を記載

※EV(企業価値)=時価総額+有利子負債ー現金同等物

※EBITDA(減価償却前営業利益)=営業利益+減価償却

※一般的なEV/EBITDA倍率の適正水準は「8~10倍」(それ以下だと割安、それ以上だと割高と見做される)

※EV/EBITDA倍率を使う目的は「国や業態によって税率や減価償却費の水準が違う企業を比較するため」で、EBITDAは実際の利益を示したものではないですが、「いろんな要素を平準化して比較できる」という点では割と役に立ちます。

 

2014年と2016年はよくわからないことになっています。

とりあえずこちらもPERと同じく全く参考になりません。

 

 

 

★株価とEV/EBITDA倍率の推移

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※左軸:株価 右軸:EV/EBITDA倍率
※両方とも年度末決算時のものを記載 

 

同じく意味がありません。

 

 

 

★営業利益 予想値と実績値の比較

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※単位:千円

※予想値は第二四半期時点での数値

 

結論から言うと営業利益の会社予想値に関しては全然信用出来ないようです。 

 

 

 

★純利益 予想値と実績値の比較

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※単位:千円
※予想値は第二四半期時点での数値

 

同じく純利益の会社予想値も全く信用出来ません。

もはや会社予想を出すことに意味があるのかレベル。 

 

 

 

まとめると、

 

・売上は横ばいムード

・利益は年度によって激しくばらつく

・在庫回転日数は速くなっているので、商売は上手く行っている?

・財務基盤は弱め

・営業CFと純利益の数値に著しい乖離がある(半分悪い意味で)

・従来のバリュエーション指標ではこの会社のバリュエーションは計れない

・会社予想は全く信用出来ない 

 

ということになります。

 

PERとかが全く通用しない&業績が全く読めないので投機には向いている会社だと思います。

ただ投資をしたいのであれば是非とも避けたい会社です。

理由は会社の価値や評価をざっくりでも算出することが極めて困難だからです。