3分で読める決算書

「投資はしたい!けど決算書は読めない!」という人のために、決算書の概要を3分くらいで読めるようにまとめたブログです。グラフを使って直感的に理解できるように努めます。個人的な銘柄研究の忘備録も兼ねています。リクエスト募集中。

ガンホー・オンライン・エンターテイメント(銘柄コード:3765)の決算書

どうもこんにちは。決算書マンです。

ガンホー・オンライン・エンターテイメント(銘柄コード:3765)を取り上げたいと思います。

私が証券会社の営業マン時代に流行りに流行っていたガンホー株ですが、今はどうなっているのでしょうか? 

それでは見てみましょう。

 

 

 

★売上高

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※単位:百万円

 

2015年をピークにして売上は減っていっています。 

直近だと最盛期の約半分くらい。 

 

 

 

★営業利益

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※単位:百万円

 

営業利益にいたっては落ち込み方が売上よりキツい印象です。

 

 

 

★純利益

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※単位:百万円

純利益もまた然り。 

 

 

★売上高&営業利益&純利益

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※単位:百万円

 

2015年をピークとして業績は悪化の一途を辿っています。

 

 

★在庫回転日数

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※単位:日

 

在庫回転日数という概念はほぼないようです。

 

 

 

★売上高&在庫回転日数

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※左軸:売上高(百万円) 右軸:在庫回転日数(日)

 

ガンホーに関してはこの比較自体あまり意味がない。 

 

 

流動比率 

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手元流動性は抜群にあるようです。



 

自己資本比率 

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自己資本比率もかなり高い。

財務基盤は強固なようです。

 

 

 

ROEROA

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利益効率も下がっています。

といってもそもそもの水準が滅茶苦茶に高いですが。

 

 

 

★営業CF 

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※単位:百万円

 

 営業CFは2014年がピークだったようです。

 

 

 

★実質投資CF(設備投資の売買+子会社の売買)

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※単位:百万円

 

投資には全然お金を使っていないようです。

 

 

★実質FCF

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※単位:百万円

 

自由資金は何だかんだで毎年残せています。

 

 

★設備投資比率

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業績は悪化しているものの、設備投資費がほとんどかからないので事業効率はすこぶる良いようです。

 

 

 

★株価の推移

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※単位:円
※年度末決算発表時の株価を記載

 

株価は2014年をピークとして右肩下がり。

なんとなく業績と連動している印象です。 

 

 

 

★純利益の推移+来期予想

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※単位:百万円

※来期予想はコンセンサス予想の数値

 

そして来期は減益予想です。

やはり業績の悪化に歯止めがかからない・・・。

 

 

★PERの推移

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※来期予想のPERは、株価=247円で計算

※年度末決算発表時のPERを記載

 

平均と比較しても現在のバリュエーションは割高感があります。 

 

 

 

★株価とPERの推移

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※左軸:株価 右軸:PER

※両方とも年度末決算時のものを記載

 

どんどん上がるPERとどんどん下がる株価。

PERが平均回帰すると仮定するならば更なる株価の下げはまだあり得るということになります。

 

 

 

★EV/EBITDA倍率の推移

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※来期予想のEV/EBITDA倍率は、株価=247円で計算

※年度末決算発表時のEV/EBITDA倍率を記載

※EV(企業価値)=時価総額+有利子負債ー現金同等物

※EBITDA(減価償却前営業利益)=営業利益+減価償却

※一般的なEV/EBITDA倍率の適正水準は「8~10倍」(それ以下だと割安、それ以上だと割高と見做される)

※EV/EBITDA倍率を使う目的は「国や業態によって税率や減価償却費の水準が違う企業を比較するため」で、EBITDAは実際の利益を示したものではないですが、「いろんな要素を平準化して比較できる」という点では割と役に立ちます。

 

EV/EBITDA倍率で見ても現在のバリュエーションは割高感があります。

 

 

 

 

★株価とEV/EBITDA倍率の推移

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※左軸:株価 右軸:EV/EBITDA倍率
※両方とも年度末決算時のものを記載 

 

こちらも平均回帰するならば、更なる株価の下げがあり得ます。

 

 

 

★営業利益 予想値と実績値の比較 

★純利益 予想値と実績値の比較

 

 

ガンホーは会社予想を出していないので、今回は省略します。 

 

 

 

まとめると、

 

・2015年をピークとして業績は悪化し続けている

・財務基盤は依然として強固

・利益効率は悪化し続けているが、そもそもの水準が滅茶苦茶に高い

・設備投資費がほとんどいらないので、事業効率は非常に良い

・現在のバリュエーションは割高感がある

 

ということになります。

 

移り変わりが激しいことで知られるゲーム業界もといゲーム株ですが、ガンホーはこのことを端的に示す良い(悪い?)サンプルになっています。

あれだけ流行ったパズドラですが、たしかに今はやってる人をあまり聞かないです。

いまだにモンストはしぶとく生き残っていますが。