クボテック(銘柄コード:7709)の決算書
どうもこんにちは。決算書マンです。
クボテック(銘柄コード:7709)を取り上げたいと思います。
それでは見てみましょう。
★売上高
※単位:千円
売上高はなんとなく横ばい。
★営業利益
※単位:千円
営業利益はデッコボコ。
★純利益
※単位:千円
純利益もデッコボコです。
★売上高&営業利益&純利益
※単位:千円
売上は一定額以上は挙げていますが、利益は年度によって妙にバラツキがあるようです。
安定とはほど遠い業績の推移。
★在庫回転日数
※単位:日
在庫回転日数は早くなっているようです。
★売上高&在庫回転日数
※左軸:売上高(千円) 右軸:在庫回転日数(日)
2014年の売上&在庫回転日数と2018年のそれを比較すると商売自体は上手く行っているように見えます。
ただ利益がイマイチ。
★流動比率
手元流動性は普通、というかギリギリです。
自己資本比率も少なめ。
財務基盤は弱めなようです。
利益に従い全く安定していないようです。
なんじゃこりゃ。
★営業CF
※単位:千円
純利益と営業CFの額に著しい落差があるようです。
2015年なんかは顕著なのですが、むしろこれは不安になるレベル。
★実質投資CF(設備投資の売買+子会社の売買)
※単位:千円
2014年と2015年を除いてガンガン投資にお金を使っているようです。
★実質FCF
※単位:千円
まあこんなもんです。
とりあえず一貫性や安定性という言葉にはひたすらに無縁な会社のようです。
★設備投資比率
2015年は除くとして、設備投資にお金がかかり過ぎていることがよーくわかります。
大丈夫か?
★株価の推移
※単位:円
※年度末決算発表時の株価を記載
2015年はおそらく純利益のジャンプアップに反応したのでしょう。
★純利益の推移+来期予想
※単位:千円
※来期予想は会社予想の数値
来期予想は減益予想、というか再び赤字転落予想です。
気のせいかもしれないですが、純利益がジャンプした翌年は純利益が急降下しています。
★PERの推移
※来期予想のPERは、株価=382円で計算
※年度末決算発表時のPERを記載
何も全く参考になりません。
★株価とPERの推移
※左軸:株価 右軸:PER
※両方とも年度末決算時のものを記載
見ても意味がなさそうです。
★EV/EBITDA倍率の推移
※来期予想のEV/EBITDA倍率は、株価=382円で計算
※年度末決算発表時のEV/EBITDA倍率を記載
※一般的なEV/EBITDA倍率の適正水準は「8~10倍」(それ以下だと割安、それ以上だと割高と見做される)
※EV/EBITDA倍率を使う目的は「国や業態によって税率や減価償却費の水準が違う企業を比較するため」で、EBITDAは実際の利益を示したものではないですが、「いろんな要素を平準化して比較できる」という点では割と役に立ちます。
2014年と2016年はよくわからないことになっています。
とりあえずこちらもPERと同じく全く参考になりません。
★株価とEV/EBITDA倍率の推移
※左軸:株価 右軸:EV/EBITDA倍率
※両方とも年度末決算時のものを記載
同じく意味がありません。
★営業利益 予想値と実績値の比較
※単位:千円
※予想値は第二四半期時点での数値
結論から言うと営業利益の会社予想値に関しては全然信用出来ないようです。
★純利益 予想値と実績値の比較
※単位:千円
※予想値は第二四半期時点での数値
同じく純利益の会社予想値も全く信用出来ません。
もはや会社予想を出すことに意味があるのかレベル。
まとめると、
・売上は横ばいムード
・利益は年度によって激しくばらつく
・在庫回転日数は速くなっているので、商売は上手く行っている?
・財務基盤は弱め
・営業CFと純利益の数値に著しい乖離がある(半分悪い意味で)
・従来のバリュエーション指標ではこの会社のバリュエーションは計れない
・会社予想は全く信用出来ない
ということになります。
PERとかが全く通用しない&業績が全く読めないので投機には向いている会社だと思います。
ただ投資をしたいのであれば是非とも避けたい会社です。
理由は会社の価値や評価をざっくりでも算出することが極めて困難だからです。
ガンホー・オンライン・エンターテイメント(銘柄コード:3765)の決算書
どうもこんにちは。決算書マンです。
ガンホー・オンライン・エンターテイメント(銘柄コード:3765)を取り上げたいと思います。
私が証券会社の営業マン時代に流行りに流行っていたガンホー株ですが、今はどうなっているのでしょうか?
それでは見てみましょう。
★売上高
※単位:百万円
2015年をピークにして売上は減っていっています。
直近だと最盛期の約半分くらい。
★営業利益
※単位:百万円
営業利益にいたっては落ち込み方が売上よりキツい印象です。
★純利益
※単位:百万円
純利益もまた然り。
★売上高&営業利益&純利益
※単位:百万円
2015年をピークとして業績は悪化の一途を辿っています。
★在庫回転日数
※単位:日
在庫回転日数という概念はほぼないようです。
★売上高&在庫回転日数
※左軸:売上高(百万円) 右軸:在庫回転日数(日)
ガンホーに関してはこの比較自体あまり意味がない。
★流動比率
手元流動性は抜群にあるようです。
自己資本比率もかなり高い。
財務基盤は強固なようです。
利益効率も下がっています。
といってもそもそもの水準が滅茶苦茶に高いですが。
★営業CF
※単位:百万円
営業CFは2014年がピークだったようです。
★実質投資CF(設備投資の売買+子会社の売買)
※単位:百万円
投資には全然お金を使っていないようです。
★実質FCF
※単位:百万円
自由資金は何だかんだで毎年残せています。
★設備投資比率
業績は悪化しているものの、設備投資費がほとんどかからないので事業効率はすこぶる良いようです。
★株価の推移
※単位:円
※年度末決算発表時の株価を記載
株価は2014年をピークとして右肩下がり。
なんとなく業績と連動している印象です。
★純利益の推移+来期予想
※単位:百万円
※来期予想はコンセンサス予想の数値
そして来期は減益予想です。
やはり業績の悪化に歯止めがかからない・・・。
★PERの推移
※来期予想のPERは、株価=247円で計算
※年度末決算発表時のPERを記載
平均と比較しても現在のバリュエーションは割高感があります。
★株価とPERの推移
※左軸:株価 右軸:PER
※両方とも年度末決算時のものを記載
どんどん上がるPERとどんどん下がる株価。
PERが平均回帰すると仮定するならば更なる株価の下げはまだあり得るということになります。
★EV/EBITDA倍率の推移
※来期予想のEV/EBITDA倍率は、株価=247円で計算
※年度末決算発表時のEV/EBITDA倍率を記載
※一般的なEV/EBITDA倍率の適正水準は「8~10倍」(それ以下だと割安、それ以上だと割高と見做される)
※EV/EBITDA倍率を使う目的は「国や業態によって税率や減価償却費の水準が違う企業を比較するため」で、EBITDAは実際の利益を示したものではないですが、「いろんな要素を平準化して比較できる」という点では割と役に立ちます。
EV/EBITDA倍率で見ても現在のバリュエーションは割高感があります。
★株価とEV/EBITDA倍率の推移
※左軸:株価 右軸:EV/EBITDA倍率
※両方とも年度末決算時のものを記載
こちらも平均回帰するならば、更なる株価の下げがあり得ます。
★営業利益 予想値と実績値の比較
★純利益 予想値と実績値の比較
ガンホーは会社予想を出していないので、今回は省略します。
まとめると、
・2015年をピークとして業績は悪化し続けている
・財務基盤は依然として強固
・利益効率は悪化し続けているが、そもそもの水準が滅茶苦茶に高い
・設備投資費がほとんどいらないので、事業効率は非常に良い
・現在のバリュエーションは割高感がある
ということになります。
移り変わりが激しいことで知られるゲーム業界もといゲーム株ですが、ガンホーはこのことを端的に示す良い(悪い?)サンプルになっています。
あれだけ流行ったパズドラですが、たしかに今はやってる人をあまり聞かないです。
いまだにモンストはしぶとく生き残っていますが。
アンリツ(銘柄コード:6754)の決算書
どうもこんにちは。決算書マンです。
アンリツ(銘柄コード:6754)を取り上げたいと思います。
それでは見てみましょう。
★売上高
※単位:百万円
売上高はわかりやすく右肩下がりです。
★営業利益
※単位:百万円
営業利益は2018年に歯止めがかかったものの、傾向としてはやはり右肩下がりです。
★純利益
※単位:百万円
純利益もまた然り。
★売上高&営業利益&純利益
※単位:百万円
業績の悪化が止まらない。
★在庫回転日数
※単位:日
在庫回転日数も若干ですが増えています。
★売上高&在庫回転日数
※左軸:売上高(百万円) 右軸:在庫回転日数(日)
「売上減少」+「在庫回転日数の遅延」というダブルパンチ。
商売は前ほど上手く行っていないようです。
★流動比率
手元流動性は普通。
自己資本比率は少しだけ高くなっています。
あからさまに利益効率が落ちていっています。
★営業CF
※単位:百万円
営業CFは割と健全に稼いでいますが、減少傾向なのは変わらず。
★実質投資CF(設備投資の売買+子会社の売買)
※単位:百万円
投資は毎年の営業CFの内々に収めてあります。
経営自体は堅実。
★実質FCF
※単位:百万円
なんだかんだ言って自由資金は毎年残せているようです。
★設備投資比率
それなりに設備投資費はかかるようです。
事業効率は普通。
★株価の推移
※単位:円
※年度末決算発表時の株価を記載
業績は下降路線ながら2016年から株価は反発して上昇しています。
そんな特殊な材料あったっけ?
★純利益の推移+来期予想
※単位:百万円
※来期予想は会社予想の数値
来期予想は大幅な増益のようです。
何がどうなったらこの予想が出るんだ?!
★PERの推移
※来期予想のPERは、株価=2,036円で計算
※年度末決算発表時のPERを記載
業績と関係なく株価が先行している感があるので、平均PERの水準が高くなっていますが、来期の大幅な増益を加味しても現在のバリュエーションは安いとは言えないようです。
★株価とPERの推移
※左軸:株価 右軸:PER
※両方とも年度末決算時のものを記載
2014年のPER17倍の時から株価が下がり、2018年のPER63倍の時から株価が上がるという一般的なPER理論では説明がつかない現象が起きています。
★EV/EBITDA倍率の推移
※来期予想のEV/EBITDA倍率は、株価=2,036円で計算
※年度末決算発表時のEV/EBITDA倍率を記載
※一般的なEV/EBITDA倍率の適正水準は「8~10倍」(それ以下だと割安、それ以上だと割高と見做される)
※EV/EBITDA倍率を使う目的は「国や業態によって税率や減価償却費の水準が違う企業を比較するため」で、EBITDAは実際の利益を示したものではないですが、「いろんな要素を平準化して比較できる」という点では割と役に立ちます。
指標の推移自体はPERと同じような感じになっていますが、来期予想と平均とを比べてみた時にこちらの方が割安感のなさ(というか割高感)が際立ちます。
★株価とEV/EBITDA倍率の推移
※左軸:株価 右軸:EV/EBITDA倍率
※両方とも年度末決算時のものを記載
「現在のバリュエーションは、平均と比べると割高感がある!」とは言うものの、現実としては2018年~現在にかけて株価は上がっているので、EV/EBITDA倍率の水準自体が切り上がっている可能性も否定出来なくはないです。
★営業利益 予想値と実績値の比較
※単位:百万円
※予想値は第二四半期時点での数値
そして来期予想は信用出来るのか?
結論を言うと「どちらかと言うと、信用出来ない」ということになると思います。
2016年までは特に酷い有様で、その後は期待を上回ってはいますが、果たしてどうなるのか?
推測としては2016年までは強気予想だったけどあまりに期待を裏切りすぎていたので、2017年から保守的な予想をするようになったのでは、と思います。
★純利益 予想値と実績値の比較
※単位:百万円
※予想値は第二四半期時点での数値
純利益はもっと酷い。
っていうか2017年は一体何なんだ?
まとめると、
・業績は下降傾向が見られる
・商売自体が上手く行っていなかった可能性あり
・財務基盤は普通
・利益効率は年々悪くなっている
・現在のバリュエーションに割安感はない(むしろ割高感がある)
・来期予想はどちらかと言うと信用できない
ということになります。
2017年みたいなポジティブサプライズがあればバリュエーションは多少割安方向に調整されると思いますが、それでも一気に割安水準にはならないと思います。
そもそも直近5年間では期待に応えることよりも裏切ることの方が多かったので、下手したらネガティブサプライズもあり得るので、注意が必要です。
パナソニック(銘柄コード:6752)の決算書
どうもこんにちは。決算書マンです。
パナソニック(銘柄コード:6752)を取り上げたいと思います。
それでは見てみましょう。
★売上高
※単位:百万円
2017年までは減少傾向でしたが、2018年になって回復しています。
ただ全体的にはそこまで大きくは変わらない。
★営業利益
※単位:百万円
営業利益は逆に2016年までは上がり調子だったようです。
そして2017年はやっぱり落ち込んでいます。
★純利益
※単位:百万円
純利益もまた然りですが、こちらは2018年に入って伸びています。
★売上高&営業利益&純利益
※単位:百万円
なんとなく横ばいに見える・・・。
★在庫回転日数
※単位:日
在庫の回転は年々ビミョウに遅くなっているようです。
★売上高&在庫回転日数
※左軸:売上高(百万円) 右軸:在庫回転日数(日)
2014年~2017年までは「売上減少」+「在庫回転日数の遅延」というよろしくない状況でしたが、2018年に入り持ち直しています。
在庫回転日数は遅くなっていますが。
★流動比率
手元流動性は割とギリギリなようです。
自己資本比率は割と低め。
財務基盤は中の下といったところです。
利益効率はなんとなく改善傾向。
★営業CF
※単位:百万円
営業CFはしっかりと稼いでいるようです。
★実質投資CF(設備投資の売買+子会社の売買)
※単位:百万円
年々投資額が増え続け、2017年からは営業CFの額を上回っています。
★実質FCF
※単位:百万円
段々少なくなる自由資金。
★設備投資比率
「M&Aを含めた会社としての投資が増えた」というよりは「事業維持のための設備投資コストが年々すごい勢いで増えた」という方が正しいようです。
ちょっと、というかかなり不安になるレベルの設備投資費の増え方です。
来期以降もこれが続くようならば要注意かもしれません。
★株価の推移
※単位:円
※年度末決算発表時の株価を記載
株価は結果的には5年前と同じくらいの水準に落ち着いています。
★純利益の推移+来期予想
※単位:百万円
※来期予想は会社予想の数値
来期予想は横ばいのようです。
★PERの推移
※来期予想のPERは、株価=1,059円で計算
※年度末決算発表時のPERを記載
来期予想の数値が信用出来るのであれば、過去と比べると現在のバリュエーションは割安感があります。
★株価とPERの推移
※左軸:株価 右軸:PER
※両方とも年度末決算時のものを記載
PERと株価が同じような推移をしています。
★EV/EBITDA倍率の推移
※来期予想のEV/EBITDA倍率は、株価=1,059円で計算
※年度末決算発表時のEV/EBITDA倍率を記載
※一般的なEV/EBITDA倍率の適正水準は「8~10倍」(それ以下だと割安、それ以上だと割高と見做される)
※EV/EBITDA倍率を使う目的は「国や業態によって税率や減価償却費の水準が違う企業を比較するため」で、EBITDAは実際の利益を示したものではないですが、「いろんな要素を平準化して比較できる」という点では割と役に立ちます。
EV/EBITDA倍率で見ると、指標自体はPERよりも一定な感じがありますが、現在のバリュエーションはPERほどの割安感はありません。
というかパナソニックのEV/EBITDA倍率は、直近5年間で常に「一般的に言われている割安水準」だったようです。
★株価とEV/EBITDA倍率の推移
※左軸:株価 右軸:EV/EBITDA倍率
※両方とも年度末決算時のものを記載
これも両方とも同じような推移。
★営業利益 予想値と実績値の比較
※単位:百万円
※予想値は第二四半期時点での数値
さあパナソニックの来期予想は信用出来るのか?
営業利益は信用出来るようです。
目標未達でもマイナス3%くらいなのでもはや誤差の範囲内に思えます。
★純利益 予想値と実績値の比較
※単位:百万円
※予想値は第二四半期時点での数値
純利益を見るとパナソニックの来期予想はけっこう信用出来そうです。
というか保守的に予想を出している可能性すらあります。
まとめると、
・業績は概して横ばい
・財務基盤はどちらかと言うと弱め
・利益効率は改善傾向にある
・事業維持のための設備投資費が年々すごい勢いで増えているのは非常に気になる
・PERで見ると現在のバリュエーションはけっこうな割安感がある
・EV/EBITDA倍率で見ると現在のバリュエーションは割安感はあるもののそこまででもない
ということになります。
設備投資費がめちゃくちゃに増え続けているのが非常に気になるので、投資を考えている人は来期以降の設備投資費を要チェックです。
大日本住友製薬(銘柄コード:4506)の決算書
どうもこんにちは。決算書マンです。
大日本住友製薬(銘柄コード:4506)を取り上げたいと思います。
巷でまことしやかに言われている「サンバイオ・ショック」の煽りを受けて株価は下落していましたが、ただの連想ゲームの可能性はあります。
それでは見てみましょう。
★売上高
※単位:百万円
売上は一定をキープしながら2018年に2割くらい伸びています。
★営業利益
※単位:百万円
営業利益は2018年には大幅にジャンプアップしています。
★純利益
※単位:百万円
純利益はなんとなく右肩上がり傾向。
★売上高&営業利益&純利益
※単位:百万円
業績はなんとなく伸びている印象。順調ではないけど。
★在庫回転日数
※単位:日
2018年に入って在庫回転日数が割と速まっています。
★売上高&在庫回転日数
※左軸:売上高(百万円) 右軸:在庫回転日数(日)
2018年に関しては「売上高増える」+「在庫回転日数速まる」でイイ感じです。
★流動比率
手元流動性は普通ですが、傾向としては減少しています。
自己資本比率も普通です。
財務基盤は概して普通くらい。
利益効率の絶対水準はそこまで高くないですが、改善傾向にはあるようです。
★営業CF
※単位:百万円
概して純利益を大幅に上回る営業CFを稼いでいるようです。
健全。
★実質投資CF(設備投資の売買+子会社の売買)
※単位:百万円
投資額は年度によってバラツキがあります。
★実質FCF
※単位:百万円
2017年は投資にお金を使い過ぎましたが、それ以外は自由資金を残せている模様。
★設備投資比率
設備投資費は年度によってバラツキがあるようです。
★株価の推移
※単位:円
※年度末決算発表時の株価を記載
株価はなんとなく上昇傾向。
★純利益の推移+来期予想
※単位:百万円
※来期予想は会社予想の数値
2018年に急伸した純利益ですが、来期予想は減益です。
ただ2017年よりは稼げるようです。
★PERの推移
※来期予想のPERは、株価=2,607円で計算
※年度末決算発表時のPERを記載
PERは割と高止まり感があります。
そして来期予想が正しいとするならば、現在のバリュエーションは少なくとも割安感はありません。
★株価とPERの推移
※左軸:株価 右軸:PER
※両方とも年度末決算時のものを記載
結果論ですが、2018年のPER=13.68倍の時に買っていたら効率良く利益が出ていたようです。
★EV/EBITDA倍率の推移
※来期予想のEV/EBITDA倍率は、株価=2,607円で計算
※年度末決算発表時のEV/EBITDA倍率を記載
※一般的なEV/EBITDA倍率の適正水準は「8~10倍」(それ以下だと割安、それ以上だと割高と見做される)
※EV/EBITDA倍率を使う目的は「国や業態によって税率や減価償却費の水準が違う企業を比較するため」で、EBITDAは実際の利益を示したものではないですが、「いろんな要素を平準化して比較できる」という点では割と役に立ちます。
EV/EBITDA倍率の水準も割と一貫性があるように見えます。
ただ現在のバリュエーションはいずれにせよ割安感はないです。
★株価とEV/EBITDA倍率の推移
※左軸:株価 右軸:EV/EBITDA倍率
※両方とも年度末決算時のものを記載
こちらでも2018年のEV/EBITDA倍率=6.44倍の時に買っていれば効率良く利益が出ていたことになっています。
あくまで結果論ですが。
★営業利益 予想値と実績値の比較
※単位:百万円
※予想値は第二四半期時点での数値
今回からまた項目を追加して「予想値と実績値の比較」をしてみたいと思います。
理由は会社には「予想を達成してくれる信用出来る会社」と「予想を達成してくれない信用出来ない会社」の2つがあるからです。
つまりは過去の実績として「信用出来る会社」だったらば来期予想は信用出来るものである可能性が高く、逆に「信用出来ない会社」だったらば来期予想はあまり信じない方が良い、ということになります。
とりあえずこの会社は概ね信用出来るようです。
★純利益 予想値と実績値の比較
※単位:百万円
※予想値は第二四半期時点での数値
営業利益では2017年に未達がありましたが、純利益では直近5年間はパーフェクトで目標達成しています。
つまりはこの会社が出す来期予想はけっこう信用出来るものである可能性が高いです。
だから現在のバリュエーション評価は使っても問題ないように思います。
まとめると、
・業績はなんとなく上昇傾向
・財務基盤は普通
・利益効率は少しずつ改善している
・営業CFはしっかり稼げている模様
・設備投資費は年度によってバラツキがある
・来期予想はけっこう信用出来そう
・現在の株価のバリュエーションに割安感はない
ということになります。
来期予想がけっこう信用出来そうなことから、おそらく来期は減益になる可能性が高いです。
しかしこの会社はサンバイオと違って黒字企業でしかも規模も全然違います。
なので昨今の株価の下落は「連想ゲーム」である可能性が高いです。
ただ過去と比べると現在のバリュエーションに割安感はないので、単に調整が入っている可能性もありますが。
SUMCO(銘柄コード:3436)の決算書
どうもこんにちは。決算書マンです。
SUMCO(銘柄コード:3436)を取り上げたいと思います。
★売上高
※単位:百万円
売上は若干のアップダウンがありますが、全体的には上昇傾向のようです。
★営業利益
※単位:百万円
営業利益は2017年に一度落ち込みましたが、その後は大幅にジャンプアップしています。
★純利益
※単位:百万円
純利益もまた然り。
★売上高&営業利益&純利益
※単位:百万円
2017年に業績が落ち込みましたが、2018年には回復していることから概ね成長傾向にあるようです。
★在庫回転日数
※単位:日
在庫の回転は少し遅くなっているようです。
★売上高&在庫回転日数
※左軸:売上高(百万円) 右軸:在庫回転日数(日)
2017年は「売上の減少」+「在庫回転日数の遅延」というダブルパンチでしたが、その後は持ち直しているので大丈夫でしょう。
★流動比率
手元流動性の水準は普通ですが、徐々に厚くしているようです。
自己資本比率も普通ですが、徐々に高まっています。
純利益の推移に従ってアップダウンしています。
★営業CF
※単位:百万円
2017年の純利益は前年より大幅に落ち込みましたが、営業CFはそこまで落ち込んでいないことから、会計上の稼ぎは前年よりも大幅に少ないけれども実際にはだいたい例年通り稼げていたようです。
★実質投資CF(設備投資の売買+子会社の売買)
※単位:百万円
なんとなくですが年々投資額が増えている気がします。
★実質FCF
※単位:百万円
割と自由資金は残せているようです。
★設備投資比率
2014年は無視するとして、平均で営業CFの内の40~50%くらいを設備投資費に充てているようです。
それなりにはお金がかかっている。
★株価の推移
※単位:円
※年度末決算発表時の株価を記載
株価は大幅なアップダウンを繰り返しています。
★純利益の推移+来期予想
※単位:百万円
※来期予想は会社予想の数値
来期は大幅な増益予想のようです。
★PERの推移
※来期予想のPERは、株価=1,499円で計算
※年度末決算発表時のPERを記載
PERには全然一貫性がありません。
参考にならない。
★株価とPERの推移
※左軸:株価 右軸:PER
※両方とも年度末決算時のものを記載
純利益の額を見ると2018年よりも来期予想の方が大幅に利益が出るハズですが、株価は逆に大幅に下がっています。
なんじゃこりゃ。
★(おまけ項目①)EV/EBITDA倍率の推移
※来期予想のEV/EBITDA倍率は、株価=1,499円で計算
※年度末決算発表時のEV/EBITDA倍率を記載
※一般的なEV/EBITDA倍率の適正水準は「8~10倍」(それ以下だと割安、それ以上だと割高と見做される)
※EV/EBITDA倍率を使う目的は「国や業態によって税率や減価償却費の水準が違う企業を比較するため」で、EBITDAは実際の利益を示したものではないですが、「いろんな要素を平準化して比較できる」という点では割と役に立ちます。
PERよりもEV/EBITDA倍率の方が一貫性があり、信用出来そうです。
そして来期予想が正しいとするならば、現在のバリュエーションはかなりの割安感があります。
★(おまけ項目②)株価とEV/EBITDA倍率の推移
※左軸:株価 右軸:EV/EBITDA倍率
※両方とも年度末決算時のものを記載
株価の推移に合わせてEV/EBITDA倍率も推移しています。
そりゃそうか。
まとめると、
・会社は成長軌道に乗っているように見える
・財務基盤は徐々に強くなっている
・営業CFは安定して稼いでいる
・徐々に投資に積極的になっている?
・設備投資費はそれなりにかかる
・PERを見てもよくわからない
・EV/EBITDA倍率で見ると現在のバリュエーションには割安感がある
ということになります。
「現在のバリュエーションの割安感」はあくまで「会社予想の数値が信用出来る場合」に限ります。
なのでSUMCOが決算発表の時に「会社予想と違うトンデモない数値を発表する」のが常態化しているようなら、程度にも依りますが現在の割安感はアテにならないです。
ちょっと次の記事から「会社の事前予想値と実績値の乖離」みたいな項目をやれるところはやろうかなと思っています。
あまりにも面倒ならば(あとやっていて「これはやってもあまり意味がない」と思えば)やらないかもしれません。
事前予想の数値が残っていない企業もあるので。
コマツ(銘柄コード:6301)の決算書
どうもこんにちは。決算書マンです。
コマツ(銘柄コード:6301)を取り上げたいと思います。
先日のキャタピラーの決算を受けて株価は下がっていましたが、実際はどうなっているのでしょうか?
それでは見てみましょう。
★売上高
※単位:百万円
2017年までほぼ横ばいが続いていますが、2018年に入り伸びています。
ジョイ・グローバル社買収の影響で伸びていると思われます。
★営業利益
※単位:百万円
営業利益はむしろ2017年まではどちらかというと減少傾向でしたが、2018年に入ると回復しています。
ただ売上高ほどドラスティックに伸びていないように見えます。
★純利益
※単位:百万円
純利益も営業利益と同じような推移。
★売上高&営業利益&純利益
※単位:百万円
こう見ると2017年までは業績が下降していたように見えます。
ただしやっぱり2018年には回復しています。
★在庫回転日数
※単位:日
在庫の回転は徐々に速まっているように見えます。
★売上高&在庫回転日数
※左軸:売上高(百万円) 右軸:在庫回転日数(日)
売上高はアップダウンがありますが、徐々に在庫の回転を速く出来ているのは好ましい傾向です。
★流動比率
手元流動性は普通。
自己資本比率も普通。
財務基盤は普通です。
まあまあなROE&ROAです。
利益効率は普通で、ある程度水準の維持も出来ています。
★営業CF
※単位:百万円
純利益自体は回復したのですが、いかんせん営業CFはいまだに減少傾向が続いています。
大丈夫か?
★実質投資CF(設備投資の売買+子会社の売買)
※単位:百万円
投資にはそれなりにお金をかけているようです。
★実質FCF
※単位:百万円
2018年のみけっこうなお金を使っていますが、例年は一定額の自由資金をコンスタントに残せているようです。
★設備投資比率
まあまあ設備投資費はかかっています。
ここらへんは想定内。
★株価の推移
※単位:円
※年度末決算発表時の株価を記載
株価は直近3年間でけっこう上昇したようです。
★純利益の推移+来期予想
※単位:百万円
※来期予想は会社予想の数値
来期予想は更なる増益らしいです。
キャタピラーの決算がこの来期予想をゆがめるかどうかに注目です。
★PERの推移
※来期予想のPERは、株価=2,698.50円で計算
※年度末決算発表時のPERを記載
PERの水準は割と安定しているように見えます。
これによると現時点のバリュエーションは割安に見えます。
★株価とPERの推移
※左軸:株価 右軸:PER
※両方とも年度末決算時のものを記載
概ね株価とPERの推移は一致しています。
★(おまけ項目①)EV/EBITDA倍率の推移
※来期予想のEV/EBITDA倍率は、株価=2,698.50円で計算
※年度末決算発表時のEV/EBITDA倍率を記載
※一般的なEV/EBITDA倍率の適正水準は「8~10倍」(それ以下だと割安、それ以上だと割高と見做される)
※EV/EBITDA倍率を使う目的は「国や業態によって税率や減価償却費の水準が違う企業を比較するため」で、EBITDAは実際の利益を示したものではないですが、「いろんな要素を平準化して比較できる」という点では割と役に立ちます。
PERよりもEV/EBITDA倍率の方が一定の数値を残しています。
そして来期予想の数値が正しいならばやっぱり現時点のバリュエーションは割安に見えます。
★(おまけ項目②)株価とEV/EBITDA倍率の推移
※左軸:株価 右軸:EV/EBITDA倍率
※両方とも年度末決算時のものを記載
こちらも株価とEV/EBITDA倍率の推移は概ね一致しています。
まとめると、
・2017年までは業績は下降傾向だったが、2018年に入り持ち直した
・在庫の回転は徐々に速くなっている
・財務基盤は普通
・利益効率も普通
・設備投資費も普通の製造業と同じくらいかかる
・現時点のバリュエーションは割安に見える
ということになります。
現時点では「キャタピラーの決算が悪かった→同業他社のコマツも決算が悪い可能性がある→他の投資家もそう思う可能性がある→株価が下がる可能性がある」という連想ゲームで株価が下がっているようです。
過去の四半期決算を見直せば「コマツは会社予想と実績値の乖離がどれだけあるのか=コマツは約束を守ってくれる企業なのかそうでないのか」がある程度わかると思うので、気になる方は見てみると良いのではと思います。
ちなみに私は「もっと時間をかけて調べる価値がある企業」があると思うので、深入りすることにはあまり気乗りしません。
概ねけっこう普通の企業ですし。