サンバイオ(銘柄コード:4592)
どうもこんにちは。決算書マンです。
昨年(2018年)の11月頃から狂ったように値上がりをしているサンバイオ(銘柄コード:4592)を取り上げたいと思います。
そんなに利益が出そうなのでしょうか?
それでは見てみましょう。
★売上高
※単位:千円
よくわからない推移をしていますが、2015年をピークに直近は衰退傾向にあるようです。
★営業利益
※単位:千円
こちらも2015年をピークにわかりやすく衰退しています。
というか現状は仕事をすればするほど損をするというデス・スパイラルにはまっているようです。
★純利益
※単位:千円
純利益も営業利益と同様です。
★売上高&営業利益&純利益
※単位:千円
明らかに業績の崩壊に歯止めがかかっていません。
個人的にはここに投資するのは怖すぎるし、投資する理由も見当たりません。
★在庫回転日数
★売上高&在庫回転日数
在庫ナシのビジネスモデルなので上記2項目は省略します。
★流動比率
手元流動性は直近はそれなりにあるようですが、2017年→2018年にかけての減少具合は気になります。
2014年~2015年にかけてはただの債務超過でしたが、2016年から潤沢な自己資本比率となっています。
しかし2018年にはやはりヒドい減り方をしています。大丈夫か?
まったく参考にならないので見なくても良さそうです。
★営業CF
※単位:千円
営業CFを見る限りは明らかにビジネスモデルに問題がありそうです。
直近5年間で最高益だった2015年でさえ営業CFはマイナスになっているので何か構造的な欠陥を抱えている気がしてなりません。
★実質投資CF(設備投資の売買+子会社の売買)
※単位:千円
これも全く参考にならない。
★実質FCF
※単位:千円
当たり前の数値が並びます。
この企業は「余裕」という言葉とは無縁のようです。
★設備投資比率
そもそも営業CFがマイナスなのでこの数値もまた全く参考になりません。
★予想純利益
※単位:千円
平均成長率がマイナスだった(平均衰退率になっていた)ので、来期予想のみに留めました。
多少赤字幅は減っていますが、それでも依然として赤字であることに変わりはない。
★予想純利益に基づくPER
※株価は2019年1月8日前場引けの価格
※「来期予想」は来期で純利益の成長がストップして、その後は横ばいで変化しない場合を仮定
予想純利益がマイナスなのでおのずとPERもマイナスになります。
★成長率を加味した理論利回り
※理論利回り(%)=1÷PER
来期予想の赤字額が続くのであれば、この企業を買うと毎年0.6%ずつ損をするという計算結果になっています。もちろん黒転すれば話は全く変わってきますが。
とりあえずマーケットが言っているのは「この企業は将来黒転する!買いだ!」ということなのでしょう。
ちなみに私はバイオ関係の専門家ではないので、この企業が将来黒転するかどうかは全くわかりません。
まとめると、
・業績の崩壊に歯止めがかかっていない状況
・財務基盤は2017年→2018年にかけてかなり脆弱になった
・営業CFがマイナスなのでビジネスモデルに構造的な欠陥を抱えている可能性大
・バフェットだったら絶対に買わない企業
ということになります。
今年に入ってから「マイルストーンの受領」とかそういうニュースがあったので、それが好感されているフシはあるとは思いますが、冷静に業績を見ているととても安心して保有出来る企業でないことがわかりました。
合理的な評価基準が無いために株価が乱高下しやすいのかもしれません。