ZOZO(銘柄コード:3092) 2019/1/22 リライト版
どうもこんにちは。決算書マンです。
ZOZO(銘柄コード:3092)のリライト版です。
設備投資比率までの項目は同じです。
必要のない方は読み飛ばしながら見てみて下さい。
では見ていきましょう。
★売上高
※単位:百万円
あからさまに成長していっており、特にここ3年間の伸びは顕著です。
★営業利益
※単位:百万円
営業利益も売上と同様に伸びています。
★純利益
※単位:百万円
純利益もまた然り。
★売上高&営業利益&純利益
※単位:百万円
何をどう見てもグングン成長しているようです。
なんでこんなに伸びてるんだ?お茶の間をお騒がせした結果、それが認知度向上につながっているのか?
★在庫回転日数
※単位:日
業績は順調に伸びていますが、在庫回転日数も遅くなっています。
★売上高&在庫回転日数
※左軸:売上高(百万円) 右軸:在庫回転日数(日)
在庫回転日数は伸びていますが、2016年と2018年を比べると在庫回転日数はだいたい同じくらいに保ちながらも売上が大きく伸びていることがわかります。
そういう意味では商売は絶好調と言えそうです。
なんでだ?
★流動比率
手元の資金繰りは問題さなそうです。
自己資本比率もフツーの水準を保っています。
ただ最新四半期ではなぜかいきなり大量の自社株買いを行った結果、自己資本比率がガクっと下がっています。
まあ、銀行や投資家はいくらでもお金を貸してくれそうだけれども。
利益効率も良くなっているようです。
特筆すべきはその絶対値の水準。
ROE=50%は異常な高利益率なのですが、それより何よりROA=30%は化け物です。
ただでさえROE=20%を超えるのに四苦八苦している企業が多い中、ROAですらその水準を軽々超えてくるのはとてつもないことです。
前澤社長が万能感を感じていそうなのも納得の数値。誰も文句言えない。
★営業CF
※単位:百万円
ただし、営業CFは純利益と比べてそこまで大きくないようです。
けどまあ十分な数値です。
★実質投資CF(設備投資の売買+子会社の売買)
※単位:百万円
全然お金を使っていないことがわかります。
社長のお金使いは激しそうなイメージですが、会社のお金使いは質素倹約そのもの。
★実質FCF
※単位:百万円
毎年コンスタントに自由資金を残せています。
★設備投資比率
設備投資費は使っても営業CFの25%くらいしか使わずに済んでいます。
そして2015~2017年の数値はこれまた素晴らしい。
★株価の推移
※単位:円
※年度末決算発表時の株価を記載
株価はぐんぐん伸びており、5年で4倍以上になっています。
★純利益の推移+来期予想
※単位:百万円
そして純利益もぐんぐん伸びており、来期は更なる飛躍を会社は予想しています。
本当かどうかはわかりませんが。
★PERの推移
※来期予想のPERは、株価=2,214円で計算
※年度末決算発表時のPERを記載
PERも年度を追うごとにぐんぐん高くなっていますが、2014年時点で既に28.50倍という一般的には「けっこう割高」と言える水準だったことに注目です。
そして5年間平均PERが39.07倍で、前に書いたトヨタ自動車(7203)の同期間の平均PERは10倍だったことを考えると、この2企業の間でPERの水準に明らかに差があります。
しかもトヨタは低PERにも関わらず株価はここ5年でそこまで伸びていないのに対して、ZOZOは高PERだけれども株価はここ5年で4倍になっています。
で、ZOZOの来期会社予想の純利益が信ぴょう性の高いものだとした場合には、現在のPERはかなり低いということになっています。
★株価とPERの推移
※左軸:株価 右軸:PER
※両方とも年度末決算時のものを記載
PERはぐんぐん伸びているのですが、それにも増して株価がぐんぐん伸びています。
まとめると、
・明らかに成長している
・おまけに利益効率も良くなってきている
・というかそもそもの利益効率がありえないほどの異常な高さを誇る
・設備投資費が全然いらない超効率的なビジネス
・投資するなら「年率5%~10%」くらいのリターンを期待するのが現実的
ということになります。
直近5年間のみの話かもしれませんが「ZOZOのPERは一般的に言われている水準で見ると、常に割高だった」ということがわかりました。
しかし現実は同期間で株価が4倍になっているので、結果論ではありますが「PERで見ると、2014年の時点でZOZOの株価の水準は割高」と判断した人は機会損失ということになっています。
ただ2014年~2018年はマーケット全体が上昇していた期間でもあるので、純粋にPERだけで説明できるものではないとは思いますが。
ちなみに私も「2014年の時点でZOZOの株価の水準は割高」と考えていたクチなので、なんとも言えないところです。
マーケット全体の影響を調整する方法を考えなければ、と思っています。