JT(銘柄コード:2914)の決算書
どうもこんにちは。決算書マンです。
私事ですが先日JT版アイコスである「プルームテック」を買い、ふと業績について気になったのでJT(銘柄コード:2914)取り上げたいと思います。
どんどん肩身が狭くなっている喫煙者およびタバコ業界ですが、その実はどうなっているのでしょうか。
それでは見てみましょう。
★売上高
※単位:百万円
2013年と比べると売上は下がっていますが、依然として2兆円以上はキープしているようです。
★営業利益
※単位:百万円
営業利益も俯瞰的に見ると横ばいのようです。
★純利益
※単位:百万円
純利益もまた然り。横ばい。
★売上高&営業利益&純利益
※単位:百万円
全体的に業績は横ばいのようです。
需要減と値上げが互いを打ち消し合っている感じでしょうか。
★在庫回転日数
※単位:日
在庫回転日数は2013年と比べると流石に遅くなっていますが、それでも以降はだいたい横ばいのようです。
★売上高&在庫回転日数
※左軸:売上高(百万円) 右軸:在庫回転日数(日)
売上と在庫回転日数がほぼリンクしているように見えます。
★流動比率
流動比率は普通。というかギリギリ?
自己資本比率も普通。
海外のタバコメーカーには増配するために為に借金して積極的に債務超過になっているところもあるくらいなので、それと比べると全然健全。
利益効率はビミョウに悪くなっているようです。
毎年少しずつ悪化していることがわかります。
★営業CF
※単位:百万円
だいたい同じ水準。
★実質投資CF(設備投資の売買+子会社の売買)
※単位:百万円
直近2年間はけっこうお金を使っているようです。
★実質FCF
※単位:百万円
自由資金もまた然り。
★設備投資比率
設備投資費自体は毎年割と安定しているようです。
普通の製造業並みにはかかっている模様。
★予想純利益
※単位:百万円
JTに関しては業績は横ばいな印象なので来期予想のみに留めます。
以降もおそらくこれくらいは最低でも稼いでくれるであろうという前提です。
とりあえず来期は減益予想です。
かなり保守的に思えます。
★予想純利益に基づくPER
※「株価=2,654円」で計算
※「来期予想」は来期で純利益の成長がストップして、その後は横ばいで変化しない場合を仮定
※「利益を出し続けている限りは銀行や投資家はお金を貸し続けてくれる」という仮定のもと、借入金の返済義務分は株価のバリュエーションに組み込まないこととする
PERはなんとも言えない水準です。
★成長率を加味した理論利回り
※理論利回り(%)=1÷PER
だいたい年率7~8%くらいのリターンが現実的。
まとめると、
・業績は横ばい
・利益効率は少しずつ悪化している
・財務基盤は普通
・設備投資費も普通にかかる
・年率7~8%くらいのリターンが現実的
ということになります。
総じて「普通の会社」という印象です。(ROEやROAの水準自体は割と良い。)
JTの今後を考える上でのポイントは「プルームテックが今後売れるのかどうか。そしてその利益率はどうなのか。」と、「海外の利益率が日本国内並みになれるのかどうか」の2点だと、個人的には思います。
そしてプルームテックを使った感想は、ニオイがほとんどしなくてかつタバコを吸っている感はほぼ変わらないので、今後も積極的に使っていこうと思っています。
うーん、ちょっと今後の業績をチェックしていきたい企業です。
要チェックや。